シーズン12 最終1位&2位 三色トルネランドサーフ

#ランクマッチシーズン12

1位 2081(すいか)  93勝23敗

 

2位 2053(COM)

 

今回はシーズン12にて自分が最終1位を、構築を共有したCOMさん(@com_maipm)が最終2位を獲得することができたので、使用した構築を紹介しようと思います。
レギュレーションD以来環境に存在するトルネロス+ウーラオス+ヒスイウインディ+ゴリランダーの並びを現環境に合わせてチューニングした構築になっています。

 

【構築経緯】

  レギュレーションDから猛威を奮っていたトルネウーラゴリラの並びでしたが、木枯らし嵐の通りの良さやウーラゴリラウインの汎用性の高さからレギュレーションEでも変わらず強いです。自分で撒いた構築には負けたくないのである程度ミラーに厚くしたトルネ軸を考えることにしました。
 ミラーに厚くするとは言っても雨乞い+水流連打があまりにも強力なのでウーラオスは確定。また、裏から出せば猫騙しで水流連打を打つ隙を作りやすい上グラススライダーで取りこぼしを狩る事ができ、ウッドハンマーで瞬間火力も引き出せるゴリランダーも続投です。ウーラゴリラとの補完になりつつ威嚇枠であり、相手のトルネロスに抜群技を高火力全体技として放つことが出来るヒスイウインディも引き続き採用しました。

 ここまでは一旦固定するとして残りの2枠を考えることにしました。この並びの残り2枠にはハバタクカミ&パオジアンがよく採用されていますが、様々な環境変化をふまえ今回は不採用としました。以下でそれぞれの不採用となった理由を述べていきます。
 
ハバタクカミについて、こだわりメガネが多い現環境ではブーストエナジー等の持ち物が発動しない時点でメガネ断定ムーブを取られやすいと感じました。また、ブーストエナジーでは盤面制圧力に欠く代わりに守るの選択肢を得ることが出来ますが、その割に場持ちもさほど良くないと感じました。(例:テツノカイナにムーンフォースを耐えられてヘビーボンバーで倒される 等)
 また、ハバタクカミ全般の課題として、持ち物の選択肢が少ない点があります。現環境での持ち物はこだわりメガネとブーストエナジーが大多数を占めています。これらの持ち物は、火力や場持ちを確保する点では強力ですが、一方で型の匿名性が低いため、相手のプレイを楽にさせてしまっていることが問題だと考えました。以上から、ランクバトルでは火力・場持ち・型の匿名性を両立できないため使いづらいと感じ、ハバタクカミという枠自体を変えることにしました。
 変更先として、より対応幅を広げつつランクバトルではこだわりメガネ型と残飯悪巧み型の判別が難しいサーフゴーが浮かびました。メガネ型と悪巧み型の選択は悩みましたが、ガチグマ+クレセリア+テツノカイナや両壁オーロンゲ+積み技構築に対しても活躍が見込める対応範囲の広さを評価して悪巧みサーフゴーに至りました。



パオジアンは間違いなく今でも環境において強力なポケモンではありますが、ヒスイウインディ+水ウーラオスの並びが増えすぎた故に動かしづらいため選出率が著しく下がりました。また、特性で悪巧みサーフゴーの耐久を下げてしまうのでこの構築とはあまり相性が良くないと判断しました。そこで、パオジアンの枠にトルネロスミラーに強いポケモンを探しました。
 トルネロスミラーにおいてトルネロスの隣に置かれがちな水ウーラオスやサーフゴーの上から大地の力で一撃で倒すことができる化身ランドロスが最終的に採用される運びとなりました。
 今思い返すと、ヒスイウインディに対抗できる鬱憤晴らしを採用したパオジアンは一考の余地があったかもしれません。

 こうして6匹が完成。トルネ軸で上から制圧するプランと悪巧みサーフゴーを介護しながら通すプランの2通りを使い分けて戦う構築になります。

 

【個別解説】

トルネロス(けしん)

持ち物 ゴツゴツメット
特性 いたずらごころ
テラスタイプ はがね
性格 おくびょう

実数値 185-×-113-146-101-155
努力値 H244 B180 C4 D4 S76

こがらしあらし あまごい おいかぜ まもる

耐久 A200ウーラオス水テラ水流連打最高乱数以外耐え 
素早さ 追い風下でブーストエナジー発動テツノツツミ抜き

今回の構築の軸になるポケモン
持ち物はトルネウーラミラーを意識してゴツゴツメットを持たせています。

守るを採用することによって追い風ターンをずらしたり、2回目の追い風の再展開を狙うという動きが狙いやすくなります。この枠にはモロバレルやオーロンゲをはじめとした壁+積みポケモンを止めるために挑発が採用されがちですが、悪巧みサーフゴーがこれらのポケモンに有利を取れるため必要ないと判断しました。

 

ウーラオス(れんげき)
持ち物 しんぴのしずく
特性 ふかしのこぶし
テラスタイプ みず
性格 いじっぱり
実数値 179-192-123-×-82-149
努力値 H28 A196 B20 D12 S252

すいりゅうれんだ インファイト アクアジェット みきり

耐久 カイリューの災いの剣ノーマルテラスハチマキ神速耐え
素早さ 準速

レギュレーションDやEにおいて共通して言えることですが、このルールにおいて雨乞い+水流連打の理不尽さは凄まじいものです。等倍で受けることはほぼ不可能で、テツノカイナレベルの耐久でも気づいたら倒されています。意味不明に強すぎるので少なくともトルネロスを使う際はウーラオス(れんげき)は入れたい所です。

素早さについてですが、ウーラオスミラーで上を取れる可能性を高めることができる点や最速眼鏡サーフゴーに同速勝負に持ち込める点で準速以外は考えられません。

 

ゴリランダー

持ち物 とつげきチョッキ
特性 グラスメイカ
テラスタイプ ほのお
性格 いじっぱり
実数値 197-189-111-×-94-117
努力値 H172 A212 B4 D28 S92

ねこだまし ウッドハンマー グラススライダー 10まんばりき

耐久 A200ウーラオス悪テラ暗黒強打確定耐え、C178ボーマンダ暴風確定耐え
素早さ ミラー意識で早め

ウーラオスと並べて猫騙し+水流連打の理不尽な動きは言わずもがな、グラスフィールドを展開することで実質2回食べ残し発動するとんでもシナジーを併せ持ちます。また、対ガチグマでは地震を半減に抑えることによってサーフゴーを通しやすくするメリットもあります。イエッサンのサイコフィールドを張り替える要員としても必要なので個人的にはこの構築では完璧なパーツです。

4つ目の技の10万馬力と蜻蛉返りは選択ですが、ランクマッチだと10万馬力がない前提で動いてくるヒードランを成敗するために10万馬力にしました。

 

ウインディ(ヒスイ)

持ち物 こだわりハチマキ
特性 いかく
テラスタイプ ノーマル
性格 いじっぱり
実数値 193-183-102-×-101-118
努力値 H180 A252 B12 D4 S60

いわなだれ フレアドライブ しんそく もろはのずつき

耐久 A182ウーラオスインファイトをいかく込み確定耐え、C187ハバタクカミのメガネパワージェム87.5%で耐え
素早さ 準速ペリッパー抜き

この構築における補完枠でありアタッカー。レギュレーションDで存分に活躍したので今となっては普通に使われるポケモンとなり、主な持ち物や動きも認知もされるようになりました。

テラスタイプとしてフェアリー、水、草タイプなどが採用されることがありますが、少なくともランクマッチにおいては火力面の汎用性にこだわりたいと思いました。ゴリランダーのグラススライダーやウーラオスアクアジェットと合わせて1匹を落としたい時などのことを考えると個人的にはノーマルテラス一択になります。

ウーラオスやサーフゴーを意識して最速にすることも検討しましたが、火力を落としたくなかったため性格は意地っ張りのままにしました。

 

サーフゴー

持ち物 たべのこし
特性 おうごんのからだ
テラスタイプ ドラゴン
性格 ひかえめ
実数値 187-×-117-181-112-130
努力値 H196 B12 C92 D4 S204

ゴールドラッシュ シャドーボール わるだくみ まもる

素早さ ミラー意識S多め

本構築における第2プランを通すための積みアタッカー。通常の追い風プランでは対応が難しいガチグマ+クレセリアなどのトリックルームパやオーロンゲの壁を駆使して耐久を底上げした積みアタッカーを押し付けてくる相手に対抗するために必要です。また、眼鏡サーフゴーとは違いテラスタルで大きく耐性を変更できる点やテツノカイナに対して悪巧みからの打ち分けができることから腐りづらい点も強みです。

調整はミラーを意識しましたが、役に立ったと感じることはそれほど多くなかったので少し耐久に回してもいいかもしれません。

 

ランドロス(化身)

持ち物 いのちのたま
特性 ちからずく
テラスタイプ どく
性格 ひかえめ
実数値 164-×-111-183-100-153

努力値 CS252 余りB

だいちのちから ヘドロばくだん ねっさのあらし まもる

本構築のミラーで差をつけるための腕組み男。
最速サーフゴーや準速ウーラオスを抜けることが最重要なので素早さを150以上にすることは確定です。また、大地の力でウーラオスを一撃で倒すためには控えめにする必要があり、現環境では最速にすることで抜けるポケモンも少ないことから控えめ準速という配分にしました。

トルネロス構築によく入ってるウーラオス、サーフゴー、ゴリランダーに強い打点を持てる点は評価に値しますが、耐久面が不安なポケモンではありますので要検討枠です。

 

【選出】

ランクマッチでよく当たる構築を例に選出パターンをまとめました。

vsトルネウーラゴリラウインミラー

表 トルネランド

裏 ゴリラウーラ

このマッチアップでよく初手で出されるのはウーラオス+トルネロスです。
ウーラトルネvsランドトルネの対面ではウーラトルネ視点追い風+大地の力で上から縛られてるため、ランドがテラスタルを切らない読みで雨乞いアクアジェットをランドに打つか、ウーラ守りながらトルネで木枯らし嵐でランドを削りに来る可能性が高いです。
よってこちらが行う行動としては毒テラスタルを切りながらヘドロばくだん+木枯らし嵐を相手のトルネロスに集中することが正解になりやすいです。(もちろん追い風水流連打で落とされるリスクはありますが)数的有利をとることが出来れば、あとは裏のゴリラウーラで詰めることを意識すれば大丈夫です。
再戦マッチでは素直に追い風+大地の力をしてもいいと思います。

 

vsガチグマクレセカイナカミ

表 ウインサーフ

裏 ウーラゴリラ

このマッチアップは基本的に有利マッチです。初手にテツノカイナ+クレセリアかテツノカイナ+ハバタクカミを出されることが多いです。

前者で出された場合は悪巧みしながらウインディをゴリランダーに引き、トリックルームターンを守るや猫だましで稼ぎつつ悪巧みを積んだサーフゴーにテラスタルを割いてゴールドラッシュで盤面を優位に進めていくことを意識します。

後者の選出の場合はウインディをゴリランダーに引きながらサーフゴーを守らせて相手のハバタクカミの動きを様子見し、サーフゴーを再びウインディに引くか動かせるかの判断をします。このマッチアップはいかにサーフゴーを通すかを念頭に置いてプレイすることが大切です。

 

vsガチグマクレセ+壁エレキ寿司

表 ゴリラウーラ

裏 ウインサーフ

このマッチアップではレジエレキ+ヘイラッシャをよく選出されます。
初手はグラススライダーとアクアジェットをレジエレキに集中することで、ゴーストテラスをケアしながら壁を張らせることなく数的有利をとることができます。
次のターン、相手がトリックルームを展開するためにクレセリアを出してくることが考えられます。ヘイラッシャにあくびをされた方をサーフゴーに交代しながらヘイラッシャ方向に水流連打かグラススライダー(ウッドハンマーだとヘイラッシャを倒してしまう恐れがある)を打つことでガチグマへの交換に対しリスクをつけることができ、相手が交換しない場合はヘイラッシャ+クレセリアというサーフゴーが積みやすい盤面を維持することができます。

 

vs壁オーロンゲ

表 ゴリラサーフ

裏 ウイン+ウーラorトルネ

初手はオーロンゲの隣に猫だましを打ちながら悪巧みを積みます。このマッチはグラスフィールドの回復とウインディの威嚇を活かして悪巧みを積んだサーフゴーを大事に扱うことが大切です。裏に置くポケモンはは相手の取り巻き次第で、相性有利となるポケモンを選出しましょう。

vsイエアルマウーラ

表 トルネウーラ

裏 ゴリラウイン

イエッサンアルマ構築で、ウーラオスが入っている場合は真っ先に砕ける鎧型を疑うべきです。

①ウーラオス+グレンアルマを出された場合
相手はこちらの追い風+水流連打を警戒してグレンアルマがこらえる可能性が高いため、ウーラオスを守りながら木枯らし嵐で相手2体を削ります。その後、イエッサンを出された場合はゴリランダーでフィールドを張り替え、出されていない場合は追い風+水流連打を検討しましょう。

②グレンアルマ+イエッサンを選出された場合
トルネロスで雨乞いをしながらウーラオスをゴリランダーに引くことで炎技とワイドフォースの両方をケアすることができます。次のターンはフィールドを張り替えるためにイエッサンが交代してくることが予想されるため、こちらもすぐにゴリランダーを交代しながら木枯らし嵐を打ちます。前のターンに雨乞いをしているため相手を安定して削ることができます。

vsイエアルマコータスサマヨ

①表 ウインサーフ

 裏 ゴリラトルネ

②表トルネウーラ

 裏ゴリラウイン

このマッチアップは相手のイエッサンの技構成と持ち物次第で立ち回りが変わります。ゴツゴツメットなら①、ゴツゴツメットではないなら②の選出をします。相手はイエッサン+サマヨールで来ることが予想されます。

①の選出をした場合、岩雪崩+悪巧みで怯みを狙いながら相手を削りましょう。2ターン目の相手は黒い霧を打ちながらガチグマに引いてくるのでウインディをゴリランダーに引き、ゴールドラッシュで引き先のガチグマを削ります。
3ターン目は選択肢が多く複雑ですが、ガチグマが守るか守らないかの読み合いになります。守るを読むならゴリランダーを引きながらサーフゴーは悪巧み、守らないと読むならゴリランダーをウインディに引きながら悪巧み(空元気読み)とサーフゴーをトルネロスに引きながらウッドハンマー地震読み)のどちらかを選択します。ゴリランダーがゴーストテラスだと安定するかもしれません。

②の選出の場合は雨乞い水流連打でイエッサンを倒します。この場合ガチグマが出てきたとしても火炎玉が発動していないため、2ターン目もウーラオスが倒されることはありません。水流連打+木枯らし嵐で圧をかけるか、コータス引きを読んで雨乞い+水流連打を打つかを考えましょう。

 

【あとがき】

ここまで読んで頂きありがとうございます。今回は環境読みが刺さったおかげもあってか、ある程度余裕を持って1位を取れたことは嬉しかったです。トルネウーラ構築はミラーが多発しているため、全ての選択においての正解はありませんが勝率の高い動きを考える点ではいい勉強になります。アバウトな説明になりますが、相手の選択肢の4つのうち2〜3つには対応できる動きを選べるようになるとかなり勝てるようになると思います。また結果を出したら記事を書きたいと思いますので質問、感想等ありましたら

Suica(@mihono_suica)までDM、リプライ等よろしくお願いします。