ポケモンWCS2022 世界大会 対戦レポート
今年のWCSロンドンにて使用したRinyasunでの対戦レポートを書いていきます。今年のWCSでは集中したかったのもあり一切メモを書いていないため、記憶があやふやな部分があるので容赦願います。
ゲーム部門マスターカテゴリ
成績 Day1 6-2(Day2進出)、Day2 4-3
使用構築 RinyaSun 構築の詳細はこちらへ
WCS2022使用構築(世界10位) 最後のRinya Sun - リンヤの旅路
①ザシアン
性格:いじっぱり
持ち物:くちたけん
特性:ふとうのつるぎ
実数値:181-238-136-*-136-191
努力値:108-212-4-0-4-180
調整:A244ザシアンのA+1きょじゅうざん耐え
性格:いじっぱり
持ち物:とつげきチョッキ
特性:ひでり
実数値:207-199-161-*-122-120
努力値:252-84-4-0-92-76
技:だんがいのつるぎ ヒートスタンプ がんせきふうじ シャドークロー
性格:ひかえめ
持ち物:じゃくてんほけん
特性:サンパワー
実数値:181-*-112-148-106-137
努力値:220-0-108-44-4-132
技:ブラストバーン ぼうふう げんしのちから まもる
調整:A197ランドロスの珠ダイロック(岩雪崩媒体)をリフレクター込みで耐え
A167ボルトロスの珠ダイサンダー(ワイルドボルト媒体)耐え
A244ザシアンのA+1きょじゅうざんとA167ボルトロスの珠ダイサンダー(ワイルドボルト媒体)がリフレクター込みで86.1%~101.8%
④オーロンゲ
性格:しんちょう
持ち物:リリバのみ
特性:いたずらごころ
実数値:202-140-102-*-122-80
努力値:252-0-132-0-124-0
調整:いろいろ耐え
性格:わんぱく
持ち物:シュカのみ
特性:いかく
実数値:202-136-147-*-117-82
努力値:252-4-188-0-52-12
調整:A244ザシアンの+1せいなるつるぎ耐え
性格:ずぶとい
持ち物:たべのこし
特性:よびみず
実数値:209-*-125-112-118-47(S個体値6)
努力値:180-0-204-0-124-0
技:だいちのちから れいとうビーム あくび まもる
調整:A222ザシアンのじゃれつくをたべのこしこみで2耐え
レンタルパーティ
WCSに臨むにあたりグラリザを選択した理由は自身が今までオーガザシアンを使い続けてたのもあり、このグラリザを使ってオーガザシアンに負ける気がしなかったのに加えINCの4月~5月にわたり旧RinyaSunで連続で抜けていたため練度にもある程度自信があったためです。幅広い構築に対応できる壁+耐久リザードンへの信頼や対オーガザシアンへの自信が決め手になりました。
対戦レポート Day1
Round1
vs Sam Plassgård 〇〇
1戦目ということで気楽にやろうと一発目で出迎えた構築。初戦はロンゲリザで光の壁で展開しながら相手のレシラムの隣を倒して数的有利を取り続けて最後にグラードンでレシラムを倒して勝ち。2戦目は多少修正されたが同じようなプランで勝ち。
Round2
このマッチアップは想定から外れていたがディアオーガという伝説の並びが光の壁+グラードンダイマックスを倒すのが困難であるため1試合目はロンゲザシアンから入って壁展開しながら相手のディアルガのダイマックスターンを消耗させ、後発グラードンダイマックス+ガオガエンで相手のゴリラオーガを詰めきります。2試合目では相手がゴリランダーをウーラオスに変更する可能性を考慮し、ガオガエンの部分をトリトドンに変更したのが有効に働き勝ち。
Round3
vs Grand ✕〇〇
ここに来て本日初の日本人。選出画面に入った瞬間あまりのリザグラに対する風当たりの強い並びに頭を抱えそうになりました。
1戦目
こちらザシアンロンゲから入り相手はリザバレル。元々出し負けているためかなり分の悪い択になっているがきょじゅうイカサマをモロバレルに集中するか悩んだところ、見え見えな気がしてリザに電磁波きょじゅうざんを集中した結果リザ守るバレル胞子をされてしまい、取り返しがつかず負け。
2戦目
1本目の負けを活かしこちらはリザロンゲから入り、相手は変わらずリザバレルから入る。バコウのみをケアすることも考えてキョダイゴクエンとイカサマをモロバレルに重ねて倒し、相手はダイジェットをオーロンゲに打つ。裏からオーガが出てくるがダイウォールしながらオーロンゲは光の壁を打って退場。相手のリザードンがダイロックを持ってないということもあり光の壁下のグラリザを通して勝ち。
3戦目
こちらザシアンロンゲから入り相手はオーガバレルから入る。出し負けてしまったがオーガが火力アイテムじゃないことが分かっているため一旦きょじゅうイカサマをバレルに集中して倒す。オーガは瞑想を打ち、裏から白バドレックスが出てくる。次にこちらはきょじゅうざんを打ちながらグラードンに引くが相手はオーガ守るを選択し、バドレックスを動かしてきた。木の実を食べる動作もなかったので勝ちを確信したがギリギリで耐えられ、弱点保険を発動されながらトリルを決められる。ここで今まで見せてこなかったザシアンの電光石火が役に立ち、グラードンダイマックスルートで勝ち。
Round4
vs マイケル ✕〇✕
当たった中でもかなりきついと感じた構築。
1戦目
ハチマキランドロス+猫オーロンゲにこちらのロンゲザシアンが撹乱され、後発のディアルガダイマックス+ギラティナによる詰めを押し通されてしまい負け。
2戦目
ディアルガ+オーロンゲに対してこちらは変わらずザシロンゲ。1試合目での猫騙しを見せたため相手はザシアンに打たずロンゲを狙うだろうと考える。リリバ込みでもオーロンゲは耐えないので今後の展開も考えるとオーロンゲはまだ切れないためグラバックしながらきょじゅうを相手のロンゲにあてる。うまいこと読みが当たったので壁+後発リザードンダイマックスで何とか勝ち。
3戦目
こちらリザロンゲから入り相手は変わらずロンゲディアルガ。パワージェムベースの大ロックは光の壁込でもこちらのリザードンは耐えないので安易にツッパることはできないのだが相手の大ロックはまだ見えてない。ひよってダイウォールしたら読みを通されて負け。
Round5
vs Stephen Mea 〇〇
1戦目はリザロンゲで様子見。ザシボルトから入られたのでリフレク+キョダイゴクエンで裏目ないため、そのままアドバンテージを取って勝ち。2戦目は選出を切り替えて相手の初手オーガに合わせてグラザシから入ってそのままアドバンテージを活かして勝ち。
Round6
vs Harry Louth ✕✕
思い出すだけで頭が痛くなるマッチ。
1戦目も2戦目もこくば+メタグロスを出されたが1試合目はロンゲザシアンから入り、こくばの地ならしケアで電磁波きょじゅうざんをこくばに重ねるが守られながらダイスチルをオーロンゲに打たれる。その後リザードンを出してザシ引きグラ出ししながらキョダイゴクエンでメタグロスを倒してアストラルビットを受ける。裏からヒヒダルマが出てきたのでこれは片方が落ちてもどっちかの技が通れば悪くない展開になると考えたためダイジェットしながら断崖の剣を打つ。相手はいわなだれアストラルビットを選択してきたがグラードンが断崖の剣を2体とも外して世界が真っ暗になった。
2戦目は同じだし方をされたので次は守らない可能性が高いことを考え電磁波をこくばに打ちながらきょじゅうをメタグロスに打つ。択は正しかったが電磁波を外し、盤面がぐちゃぐちゃになって負け。
これで4-2になってしまい、後がない状況になった。あまりこういう追い詰められた時の緊張状態が得意ではないので走馬灯が走り失神しかけた。色んな人からも応援されたがここでリンヤさんから怒涛のメッセージが届きました。
完全に息子の部活を応援するパパである。勇気を貰ったので落ち着いて頑張ることにした。
Round7
vs さしす 〇〇
気合いを入れてタマキン手前戦で2015の頃からよく知る日本人と当たる(なんで?)
1戦目
相手がカイオーガ+モロバレルでこちらがロンゲリザから入る。襷モロバレルだったらきついなーと思いつつロンゲをグラに引きながらキョダイゴクエンを打つが普通に襷で耐えられながら胞子打たれて目の前が真っ暗になった!その後なんやかんやあったけどロンゲザシグラで残り三体を電磁波や壁展開で勝ち。
2戦目
ガオガエン+ボルトロスから入られてこちらはグラザシから入る(オーガバレルに対応する出し方がこれしかないと判断したため)。またまた出し負けてしまい泣きそうになるが、ここで相手視点ではこちらがグラ引きながら聖剣打つことが安定択に見えるため、捨て台詞しながらボルト適当に動かすかダイマックスする可能性がある。そこを考えあえて断崖の剣+聖剣をガオガエンに重ねたが通ったため1ターン目で大きなアドバンテージを得てその後はグラードンダイマックスルートで詰めて勝ち。
Round8
vs Dylan Salvanera ✕〇〇
ものすごく記憶に残る試合。
1戦目
相手ザシボルトこちらリザロンゲでリフレク獄炎から入り、そのままアドバンテージを活かして勝てるシーンでいつもはやらないプレイミスを犯して負け。
2戦目
ザシロンゲグラトドンで詰めに行くルートを選択するもザシボルトから入られたのもありあまり有効に働かず、残り3割HPザシ+満たんカイオーガvsこちらトリトドン1匹。負けを悟ったが相手のザシアンがじゃれつくを打った場合に避ける可能性がまだあるため大地の力をザシアンに打ってお祈り。避けた…その後相手のオーガのれいとうビームでいつ凍るかヒヤヒヤしながら欠伸で詰め。
3戦目
相手が頑なにボルトザシアンを選出する傾向を考えリザロンゲでリベンジしに行ったら案の定ザシボルトから入られた。メンタルリセットしたのでいつも通りのプレイで負け筋を潰して勝ち。
待望のDay1抜け!安堵のあまり本当に泣いてしまった。シート提出しに行った他の人と話してたのもあって席に帰るのが遅れたせいでもとの席に置いてあったカバンやSwitchがなくなっててあたふたしたけど普通にスタッフさんたちが回収してくれてたみたいで良かった。対戦終わったあとは荷物はそのままにせず持っていきましょう!
Day2
Round1
vs じーん ✕〇✕
日本人引きすぎじゃない?とブルーな気持ちで望む朝の1試合目
1戦目
練度の高いオザシ使いはオーガザシアンから入むてくる可能性が高いためリザトドンで対抗。しかし相手はボルトザシアンから入ってきたためかなり厳しいだし負けになった。相手はワイルドボルトきょじゅうざんをリザードン方向に打ち続け、こちらは大きくアドバンテージを取られた。何回かに渡る択に勝ち粘るがやはり出し負けが響いたので負け。(後日談を聞いたらどうやらこの出し方をどこかで聞いたらしい。あぁ卑怯…)
2戦目
さすがにオーガザシアンを出す可能性を考えてロンゲリザから入るのは微妙に感じたので最悪相手がザシボルトできたとしても不利ではあるもののまだ対応の効くザシリザグラトドンで選出。相手はザシオーガから入ってきた。こういう時の相手の心理はきょじゅうをリザードンに打ちながら潮吹きを打てば基本的に大きく裏目になることは無いと考えがちなため、あえてダイジェット+聖なる剣を雨下のオーガに打つ。案の定きょじゅう潮吹きを打ってきたのでリザードンが弱点保険を発動しそのまま暴れて勝ち。
3試合目
かなり一方的にザシオーガの選出を倒したこともあり相手がザシボルトに戻る可能性が高いのではないかと考えリザロンゲから入るがザシオーガを選出される。めちゃくちゃ出し負けたので電磁波をザシアンに打って痺れ期待しながら不利なサイクル戦をするも要所で読まれて負け。この試合は相手が1枚上手だった。
Round2
vs ジェラール 〇✕〇
日本人2連続。ため息を吐きながら席に向かう。
1戦目
相手ソルガレオボルトにこちらロンゲザシアン。リフレクきょじゅうざんで相手のボルトロスを上手く削りながらリリバのみでオーロンゲがダイスチルを耐える。その後は壁展開を続けながら相手のソルガレオのダイマックスを枯らした後リザードンダイマックスを通して勝ち。
2戦目
相手は選出そのままでこちらはリザロンゲに変更。序盤から中盤にかけて読み勝てたものの最後の相手のオーガが引っこめるか引っ込めないかに対してこちら側がグラードンに引くか引かないかの択で引かなかったことにより負ける。
3戦目
ここまで来て相手の選出と構築を考えるとグラードンダイマックスに対する処理ルートがあまりにも薄いことに気づいたので壁ザシアンからの裏グラダイマ+トリトドンを通すことにした。実際にすごく刺さったので勝ち。
Round3
vs Iago Pardo 〇〇
相手はてるチャレで自分が使っていたこくばザシアン構築に非常に似た構成だったので偽物に本物が負けるわけが無いという気持ちで望む。
1戦目
ザシロンゲから入って相手はこくばボルト。イカサマをこくばきょじゅうざんをボルトに打ち相手はダイジェットロンゲに打ちながらアストラルビット。こくばを落としてボルトロスを大きく削る。そのまま壁展開からアドバンテージを活かしきって勝ち。
2戦目
相手はザシボルトに修正するだろうと感じたのでリザロンゲに選出を変更。予想どうりの選出をしてきたのでそのままリフレク+キョダイゴクエンで押し切って勝ち。
Round4
vs Chongjun peng 〇〇
中国の最強グラザシ使い。自分も中国語を喋れるためあって喋ってみたいなーとか思ってたらこんなとこで当たってしまう。
1戦目
お互いロンゲリザを出す。光の壁を貼りながらリザードンをザシアンに引き、相手よりも早くロンゲを処理した後一方的に電磁波を相手のリザードンに入れてアドバンテージを取り続けて勝ち。
2戦目
ガエントドンから入られる。こちらはリザロンゲから入ってるので一旦守りながらイカサマ打ち次にダイマを温存して暴風を打つなどする。こちら側は欠伸がきついが、あくびを打っている間の相手の行動もさほど強くないため、サイクル戦に持ち込みながら有利にダメージレースを稼ぎ勝ち。
2試合目だけですがYouTubeに上げられてたみたいです、相手のミラーに対するガエントドンの詰め方とそれに対する立ち回りが見れる1戦です。
Round5
vs スライム ✕✕
またまた日本人を引く。オーガグラを使い続けてることで有名なプレイヤー。
1戦目
相手の初手トルネグラに対してリザロンゲから展開し、壁下のグラの断崖で詰めようとしたころをタマダイアース急所でグラが落とされる。南無阿弥陀仏
2戦目
オーガライコウから入られて味方ボルチェンされて目ん玉がとび出かけた。最強生物カイオーガによって蹂躙されてしまい、負け。
これで3-2になり再び後が無くなる。1試合目勝っていれば3試合目もしかしたら勝てたかもしれないという悔しい気持ちもあったが、相手があまりにいい人そうな雰囲気だったため憎めない。切り替えて次の試合に望むことにした。
Round6
vs マッスル ✕〇〇
じんかけ手前戦での日本人(2回目)
1戦目
こちらロンゲリザvs相手ランドバレル
キョダイゴクエン打ちながらリフレクターを貼るが相手はランドロスの方がこちらのリザードンよりも早いことを見越してダイアース+キノコのほうしを選択。リザードンが眠ってしまい厳しい展開となったが両壁貼って裏のザシグラにうまいこと繋げてグラードンの断崖の剣を当てれば勝てるところまで持ち込むが外して負け。
2戦目
こちらガエンザシvs相手ランドバレル
こちら嫉妬の炎+きょじゅうざんで相手はダイジェットキノコのほうしをガオガエンに集中。嫉妬の炎で2体とも火傷状態にして大きくアドバンテージを得たため、その後のグラードトドンで詰め切る。
3戦目
相手が選出を変える可能性を考え再びロンゲリザに戻すが変わらずランドバレル。このまま普通の選択を取っても1試合目と同じような展開になるだけなので仮に麻痺すれば大きなアドバンテージを得られ、そうでない場合もダイアースをオーロンゲが耐えるので、壁展開がまだ望める。よって1ターン目はリフレクターではなく電磁波キョダイゴクエンを全てモロバレルに重ねる。(そもそも1試合目で断崖外したんだからここで借りは返してもらう気持ちでやってた)
モロバレルが麻痺したのでガッツポーズ。そのままアドバンテージを活かしきって勝ち。
ところでこれで2日合わせて日本人7人引いたことになるけどどういうこと?
Round7
vs David Carrer ✕✕
後にキヌガワさんやリンヤさんを破りベスト8を手にした強すぎる日本人キラー
1戦目
相手ザシロンゲこちらロンゲリザから入ったがこちらのリザードンの行動を全て読まれて負け。
2戦目
相手ガエンロンゲこちらザシロンゲで一ターン目から壁を貼ってしまったことが結果的に後のキョダイゴクエンを耐えない盤面に繋がってしまったので反省。どちらの試合も相手の方が上を行く選択肢を取ってきたため悔いのない負けだった。この一戦でなんというかこれから自分が挑まなければならない世界を感じた。
最後に
今年は多くの構築を使ってきた経験で視野が広がったことが最後にRinyaSunという超スタンダードな構築を扱う上でとても役に立ちました。持論としてそのルールを理解するためにはそのルールにおけるスタンダード構築を一線級に扱えるようにすることは非常に大事です。そういう面では今年はプレイヤーとして大きくステップアップできたと思います。WCSの結果はトップカット手前まで粘ったものの49位とまだまだ優勝には届かなかったですが、そこに向けての取り組みは100点満点だったんじゃないかと思いました。
各対面において事細かに選出や立ち回りのトライアンドエラーを繰り返し、練度を限界まで引き上げる事はRinyaSunという構築タイプを扱う上で必須だと感じていたのでWCSまでは覚悟を決めて取り組みました。これができたのもリンヤさんが居たからであり、お互いが1人ではわからなかったことも2人で解決の糸口を何度も探し出しました。今年の世界で優勝したeduも言及していましたが友人や知人に頼るのは大事なことだなと改めて感じました。これからも常に自分をアップデートし続けて世界優勝を目指していきたいと強く思いました。最後まで読んでいただきありがとうございました!